催眠Q&A

ひと言で”催眠”と言っても、いわゆる「催眠術」のようなショー的要素の強いものから、当研究所で行う「催眠療法」のように科学的、医学的にも証明されているものまで、様々なものが存在します。
それ故、”催眠”という言葉に抵抗があるという方も多いのが現状です。
そこでこのページでは、よく皆様からお寄せ頂く催眠に関するご質問とそのお答えを掲載致したいと思います。
”催眠”を正しくご理解して頂く手助けになりましたら幸いです。

全18件 2ページ分あります。Q.11〜Q18を見る

Q.1

催眠にかかると何もわからなくなってしまうのでしょうか?

A.1

どんなに深い催眠状態に入っても、自分が何を聞いているのか、また何をしているのか、全て意識の中にあります。
ただし、幻覚域までの催眠状態に入った場合催眠中のことを覚えていないことがあります。

Q.2

TVで見る催眠と催眠療法で用いる催眠とでは違いがあるのですか?

A.2

催眠そのものに違いがある訳ではありません。TVでよくみるショー催眠が面白おかしくみせることが目的であるのに対して、催眠療法の催眠は治療が目的になります。
ショー催眠が一回限りでよいのに対して、催眠療法は繰り返し継続して行うことに意味があります。
スピーディーに格好よく面白くやるのがTVでのショー催眠ですがゆっくりじっくりと進めていくのが催眠療法の特質であると言えます。
【参考】Q18”催眠”と”催眠術”の違いは何ですか?

Q.3

催眠により人格を変えることができますか?

A.3

催眠状態が深化すれば人格転換も可能です。
がらっと人が変わるというものではなく、催眠状態から覚めれば普段の自分に戻ることができます。
しかし、転換した人格の良い面を取り入れるように暗示することによって、性格や行動を改善するのに役立てることが可能です。

Q.4

催眠に入れば一回で治るのでしょうか?

A.4

催眠は時として奇跡的な効果を現す場合があります。
でも万能ではありません。
暗示の効果はメッキのようなもので剥がれてしまいます。
何度も繰り返し行うことが必要です。一回で良くなったとしても安心せず良くならなくても絶望せず、ゆっくりじっくり治すつもりでいたほうが早く効果が出ます。

Q.5

催眠により痛みをとることは可能でしょうか?

A.5

催眠暗示により痛みや不快感を解消することはできます。
深化させることにより麻酔をうったように感覚を麻痺させてしまう方法です。
この皮膚感覚の麻酔は手から腕や足、さらには全身に広げることも可能です。無痛分娩などがこの例です。
また、歯痛などの応急処置であって歯の病気そのものが治る訳ではありません。
痛みとは身体からの危険信号ですので、むやみに催眠による痛みの解消は行うべきではありません。

Q.6

催眠はどんな病気や症状に効果があるのでしょうか?

A.6

催眠療法は、様々な病気や症状に効果があるとされています。
病気には器質的疾患と機能的疾患がありますが、特に効果が期待できるのは機能的疾患の方です。
催眠状態には自然治癒力を高める効果があることが科学的にもわかっており器質的疾患の改善にも役立つ場合もあります。

Q.7

病院で薬を処方されているのですが、並行して催眠療法を受けても問題はありませんか?

A.7

問題はありません。
催眠療法を始めたからといって薬を突然止めてしまうとリバウンド現象が起きて危険です。主治医の先生の指示には必ず従ってください。
服薬していない方でも強い症状でリラックスと集中の困難な場合は専門医を紹介する場合があります。

Q.8

催眠で過去の記憶を消したり、呼び戻すことができるのでしょうか?

A.8

催眠現象の中に記憶を消したり、思い出させたりする力が存在することは確かです。
しかし経験した記憶の中に強い感情が付随する場合、その記憶を失うといっても無意識の中に抑圧するだけであり体験をしなかったかのように全く消されてしまう訳ではありません。
たとえ暗示によって一時的に記憶を喪失してもそれが不完全な防衛である以上、やがては想起されてくるか、別の症状を作り出す可能性があります。
過去の体験における感情が解決されて通り過ぎた過去としての記憶となった時、本当に忘れることができるのです。
復活においてもその記憶に強い感情が伴う場合は困難な事があります。
あまり激しい感情の伴わない記憶に関しては比較的簡単に思い出すことができます。

Q.9

催眠療法を受ける際の心構えを教えてください。

A.9

催眠療法に限らず、心理療法を受ける際にもっとも大切なことはセラピストとの信頼関係です。言い換えれば信じておまかせすることになります。
しかし、初めて会ったセラピストを100%信頼するのは無理なことですし、危険が伴います。
何か疑問に思ったり不安に感じたときはその思いをセラピストにぶつけてみると良いでしょう。
そのうちに信頼関係(ラポール)も深まり治療効果も得られるでしょう。催眠療法を受ける際、大切なことは能動的に何もしないことです。
意識的に合わせようとか逆らおうとかすると催眠にはなかなか入れず逆に聞こえてくる声に素直に耳を傾け受動的に集中することを心がけましょう。

Q.10

催眠に全く入らない人もいるのですか?

A.10

非常に深く入る人もいれば浅い催眠しか入れない人もいますが、最終的に全く入れなかった事例はほとんどありません。
初めの数回は緊張や抵抗が強すぎて入れなかった人もリラックスと集中の訓練を重ねていくうちにだんだんと深く入っていけるものです。
深く入れば入るだけ効果あると思われる場合もあれば、十分に深く入っていても効果がなかなか現われてこない場合もあります。
あまり催眠の深度にこだわらないほうが良いかもしれません。

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